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**恋愛びより。**(4)

 ――荘真さんは今、なんて言ったの? 『姉』『好意』様ざまな気になる単語が彼の口から一度に出てきて、何から尋ねれば良いのか、わからなくなった。  僕は何も言えず、そのまま穴があくほど荘真さんを見つめていると――。 「君のことが気になって、仕方がないんだ」  荘真さんは夕焼けと同じくらい赤い顔をしてそう言った。  まさか僕が彼女さんだと思っていた女性って、荘真さんのお姉さん?  荘真さんは僕のことを気にしてくれている?  そこでようやく荘真さんが話した内容を理解できた。  だけどなんて答えればいいの?  突然のことで頭が回らず、そのまま無言でいると、荘真さんの下がった眉尻がもっと下がった。 「すまない、不快にさせてしまった」  僕が拒絶をしたと思ったらしい荘真さんは、広い背中を見せ、僕から去っていく……。  待って、違う。  違うんだ!!  慌てて手を伸ばし、彼の腕を引っ掴んだ。 「僕も好きです!! ずっと好きでした!!」  思わず大きな声で思いの丈を伝える。  荘真さんは振り返り、細い目を見開いて僕を見下ろした。 「夢……じゃないよな」  そう言った荘真さんは目を細める。  薄い唇が孤を描き、僕が大好きな笑顔を見せたんだ――……。  *END*

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