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三章 優劣と陥落 4
マコトはタクミの鼻をつまみ、苦しくなって口を開けるのを待った。次第にタクミの顔が赤くなっていく。
「口開けないと、兄さん死んじゃうよ。まぁ、死んでも俺は犯すけどね。だから死なない方がいいよ」
タクミが手足を振って暴れ出した。多少煩わしいが、兄の息が続くのはもう限界だろう。タクミは悔しそうに、僅かに口を開いた。マコトは片手で顎を固定し、自身の先端を埋める。
「ぐっ……が、あ」
「喉の奥を開けるようなイメージで……あ、噛んだら、もっと痛いことするからね」
身体に合ったサイズのものは、白濁でねっとりと覆われていて青臭い。マコトの汗や体液など、あらゆるものが付着している。こんなもの、今すぐ吐き出したい。
「まだ先だけしか入ってませんよ。ほらもっと口を開けて」
マコトの性器が、タクミの口腔を犯していく。
「舐めて綺麗にしてね。それから、俺のものを愛撫するんだ。俺のことを知ってれば、これくらい簡単だよな」
タクミにはフェラチオの経験はない。されたことはあっても、する側は初めてだ。青臭い味に耐えながら、舌を使ってマコトの竿を舐めていく。
「……まぁ、こんなもんだよね」
「?」
タクミが問い掛けようとした時、マコトの手が後頭部に伸び、何度も股間に押しつけられた。
「うぐっ、は、あっ」
マコトはタクミの口を孔として使うことにした。拙い口淫で自分が快感を得ることは難しいし、仕込むにはまだ時間が掛かりそうだからだ。
「兄さん、出したものは全部飲み込んでね。今日はそれで許してあげる」
「うあっ、はぁ、まっ……」
打ちつけるスピードと共に、口腔内のマコト自身も大きくなっていく。
「……っ」
マコトが低く唸ったと思ったら、タクミの喉に温かいものが叩きつけられた。
呆然とするタクミの意思など関係なく、最後の一滴まで絞り出して、マコトは兄を解放した。
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