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きみはわるい子 ※
「はぁ、あ……、い、やだ……」
尖りを指で弾いたり、押し潰しながら弄んでいると、微かに声が聞こえる。
視線を向ければ、彼は緩く首を振り、困ったように何事かを訴えている。
だからといって手は止めず、乳頭へと摩擦を加えていると、今度ははっきりと要望が聞こえてくる。
「あ……、いやだ……、ここ」
「いやって、何? 違うとこ触ってほしいって?」
「ん……、ちが……、い、やだ……、ここ」
「ん……? あ~……、此処じゃなくて、ベッドにでも行きてえってこと?」
ようやく察すると、彼は何にも言わなくなる。
え~……、めんどくせえなァ。
全く気が乗らず、何処でもいいじゃねえかよと思うも、真宮はささやかに淫らな吐息を漏らし、促すように手を擦ってくる。
「やなんだけど。お前絶対歩かねえじゃん。それに真宮ちゃんのがガタイいいの、分かる?」
「ん……、お前、貧弱だもんな……」
「うるせえな、筋肉ついてるわ。俺は此処がいい」
「なら、もうしねえ……。寝る……」
「は~? くっそわがまま」
「お前のほうだ……」
「テメエだよ、テメエ」
「ん、うるさい……、俺は……、お前より年上だ……」
「ガキかよ。あ~……、もう。くそ、分かったよ。腕回せって、ほら。肩に」
言い返されてビシビシと額を小突くも、結局は望むがままに手を貸してしまい、微睡む青年をソファから起き上がらせる。
「ハァ……、何やってんだろ。コラ、おい。しがみつくなって、重てえ」
やっぱり歩く気ねえじゃねえかよ。
引き上げたものの、肩へと腕を回されてしがみつき、また振り出しに戻ってしまったような気がする。
背中を叩いて促すと、一応は応えるも鈍重であり、圧倒的な負担を強いられている。
不満を露わにげんなりしつつ、それでも何とか立たせて少しずつ進み、声を掛けながら寝室を目指す。
「ん……、やっぱ……、お前いい匂い……」
「後にしろって。ったく、どんだけ好きなんだよ」
「ん~……」
「おい、歩け。マジで」
身を預けられる度に叱り、勘弁しろよと思いながら戸を足蹴にし、両手を塞がれつつも何とか歩かせて部屋へと移動する。
開け放したまま、仄かな灯りを頼りに歩み、真宮といえばまたしても首筋に顔をうずめている。
「ん、う……、はぁ、は……」
「あ~……、めちゃくちゃ重労働だった……。おい、真宮。お望み通りベッドに、うお」
寝台へ下ろそうと声を掛けた矢先、急に引っ張られて体勢を崩し、情けなくも前のめりに倒れていく。
しかし床に叩きつけられることはなく、意図せず彼へと覆い被さってしまうも、スプリングが軋みを上げて両者共に受け止められている。
「おい……」
咄嗟に起き上がろうとすれば、未だに彼が抱き付いている事に気付き、声を掛けるも反応はない。
耳を澄ますと、先程よりも息を荒らげており、まるで感じているかのようだ。
様子を窺いながら、すっかり乱れた髪へと触れると、一層締め付けが強まる。
そうしてピリ、と首筋に痛みが走り、次いで生暖かい感触に這われていく。
「お前……、痕つけた?」
視線を向けて問い掛けるも、明瞭な返答はない。
ちゅ、と吸い付かれたかと思えば舌を這わされ、譫言のように繰り返し名前を呼ばれている。
完全に出来上がってしまったらしく、求められるという意外な展開へと陥り、もう容赦なんて出来ないと熱情が飛び火する。
「そんなに好きなの……? くらくらしちゃう?」
「ん……、ぜん、ぜ……、これ、いい……」
「痕になってたらどうしてくれんの? 真宮ちゃんにつけられたって言っていい……?」
「ん……、あ」
耳元で囁いて、ゆっくりと背中を擦りながら引き離し、改めて寝台へと横たわらせる。
間近で語り掛けてから、お返しとばかりに首筋へと舌を這わせ、衣服を捲り上げて胸元を弄る。
手探りで乳房を揉み、今度は両の尖りを摘まんでは捏ね、口付けは鎖骨へと滑り落ちていく。
口付けを捧げる度、頭上からはくすぐったそうな声が零れ、やんわりと髪を撫でて不意に離れていく。
敷布を乱れさせ、身動ぐ気配を感じながら胸元へと下り、一方の熟れた尖りへそっと顔を近付ける。
熱っぽく、たっぷりと唾液を孕ませた舌で舐め上げると、一際甘ったるい声が聞こえてくる。
舌で転がし、時には口内へと含み、丹念に愛撫を加えながらいやらしく熟すように育てていく。
「ん……、やめ」
「じんじんしてんじゃない? スゲエ勃ってる。何か出てきちゃうんじゃないの?」
「も……、そこばっか、やめ……。はぁ……、な、にも……でない……」
「ミルク出ないの? ここ」
「あ……、で、るわけな……はぁ、ぅ」
焦れったそうに拒まれるも、触れれば即座に甘やかな声を漏らし、たまらないとばかりに身を震わせる。
舌を這わせて弄んでいると、訴えるように再び頭を撫でられ、ゆったりと髪をかき混ぜられる。
引き剥がす程の力はなく、元より本気で抵抗する気はないようで、快楽に蕩けた声が絶え間なく零れている。
「やらしい顔、そんな物欲しそうにして何処触ってほしいの?」
「ん……ぅ」
「何、この期に及んで照れてんの? じゃあ、ずっとおっぱいだけでいっか~」
「ん……、い、やだ……ぜん……」
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