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きみはわるい子 ※

すると、彼の利き手が腹部を擦り、恐らくは自身を目指しているのだろう。 「何か悪さしようとしてる……?」 注視すれば、おずおずと指を這わせながら下り、下腹部へと到達している。 一瞬躊躇うように、自身を間近に動きを止めるも、耐え難い欲望からは逃れられない。 触れればもたらされるであろう快楽に屈し、抗えずに強烈な刺激を求めていく。 「ダメ」 後一歩で触れられそうなところで、やんわりと手を取って邪魔をする。 無理矢理に足掻こうという気配はなく、掴めば大人しく動きを止めるも、何処となく不服そうな視線を注がれている。 「そんなに触りてえの? 俺が見ててもいいなんて、相当切羽詰まってんだ……? でも、ダメ。今日は触らせない。大人しくしてて」 微笑んでから引き寄せ、彼の指へと口付けする。 一方では、ぬるぬると指を行き来させ、丹念に後ろを慣らしていく。 捕らえていた手を離せば、名残惜しそうに退いて、再び敷布を掴んでいる。 「俺の言う事ちゃんと聞いてえらいね」 「ん……、こ、ども、あつかい……、する、な……」 「怒ってんの? かわいい」 「ちが……、あ、ぅ……んん」 「ほら、二本目入るようになった。さっきよりいいんだろ。声が甘ったるくなってる」 緩く、受け入れやすくなったであろう其処へと、二本の指で侵入していく。 ずぶずぶと押し進めれば、それだけで格段に声色を変え、自身からは更なる欲望がどっと溢れる。 強く敷布を掴めど、高まる興奮を隠しきれることはなく、しまりのない唇からは絶えず嬌声が零れる。 人差し指で行き来していた頃よりも遥かに質量が増し、掻き分けるように蕩けそうな熱さを突き進む。 うねり、蠢くような感覚を纏い、何度も暴いてきた内部を探れば、やがて容易く目指すべきところへ行き当たる。 「ん、あぁっ……、そ、こ……、や、め」 「もう少し焦らしてやろうかと思ったけど、早く触ってほしいかなって。嬉しい?」 「う、あっ……、はぁ、あっ、やめ……、そこ……だめ、だ……あっ」 「おもしれえくれェ垂れ流してんじゃん。なァ、このままイケんだろ? 自分で触んなくたって、真宮ちゃんはもう後ろだけでイケちゃうでしょ?」 「あっ、ぅ……、い、やだ……、そん、な、あ、はぁっ」 「大丈夫だって。ちゃんと見ててあげるから」 「あ、も……、そこ、はぁ、いじんのやめ……、いっちま……、から……あ、あぁっ」 執拗に一点を捏ねれば、理性を剥かれていく彼が悶え、いやいやと首を振りながらもあられもない表情を浮かべている。 「もう殆どイッてんじゃねえの、コレ。ここ触られるとさァ、我慢出来ないもんね。真宮ちゃんは。知ってるよ……?」 しこりを撫で、擦る度に呼応して、自身からはとめどなく蜜が溢れていく。 最早言い訳の出来ぬ量であり、伝い落ちる白濁が後孔へと辿り着き、より淫らな光沢を放つ。 ぐちゅ、と粘着質な音が絡み、根本まで咥え込ませて貫き、わざとらしく下品な振る舞いで律動を速めていく。 「ん、んぅ……、あ、あぁっ、い、く……、もう、も、やめ……」 「そっか、真宮ちゃんてばイキそうなんだ。もう此処だけでいいんだね」 「あっ……、く、んんっ、ぜ……、はぁっ、ぜん、ぜんっ……」 「なに? 大丈夫だって、ちゃんと見てるよ? 真宮ちゃんが後ろだけでイッちゃうとこ」 「う、あ……、や、め、はぁ、あっ……、い、く……、いく、見……な、あ、あぁっ」 首を振って嫌がりながらも濃密な快楽へと屈服し、やがてどぷどぷと更なる欲望が自身から噴出する。 堰を切った情欲は、とどまることを知らずに湧き出して、幾度となく幹を流れ落ちて濡らしていく。 どろ、と淫らな白濁が零れ、唇よりも余程素直に快楽を享受し、徐々に勢いが衰えようともなかなか途切れない。 真宮といえば、すっかり何も言えなくなり、時おり吐息だけが聞こえてくる。 ハァ、と甘ったるく空気を震わせ、未だ余韻から抜け出せないままぐったりと四肢を投げ出している。 自身から蕩けた欲望は、いつしか敷布へと大きく染み渡り、尚とろとろと先端からは白濁を溢す。 あられもなく股を開いて、強烈な快楽により理性を手離し、怠そうに横たわったまま動こうとしない。 「真宮、おい」 「ん……」 「とんじゃったの? まだ終わってねえよ?」 「あ……、まだ……?」 「そう、まだ。真宮ちゃんだって物足りないでしょ。もっと遊べるよ……?」 手を付いて、無防備な表情を見下ろしながら、あやすような穏やかさで囁く。 微睡んでいた彼も暫くすれば視線を向け、辿々しくも素直に声を上げる。 額へ、次いで頬へと口付けても嫌がらず、離れればじっくりと見つめられる。 「なに? 今更誰か分かんねえとか言うなよ……?」 「ん……、ぜん」 「一応は分かってんだ。後で事の顛末聞かせても、絶対信じねえんだろうなァ。俺のこと嘘つき呼ばわりするんでしょ」 「しない……」 「するって、絶対。別にいいけど。此処に居てくれる分には何だっていい。……忘れちゃってもいいよ」

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