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Laurel【2】※
「あっ、はぁ……」
「気持ちいい……?」
「んっ……」
「もっと、触ってもいい……?」
「はぁっ、あ……、今更、断りなんて、いらねえ……。あっ、とっくに、許してんだよっ……」
「真宮……」
「あっ、ん……、お前が、いいっ……。はぁっ、あ、もっと……、触って」
「またそうやって煽るんだから、ホントずるい奴……」
自然と足が開いていき、次第に激しさを増していく自身への愛撫に溺れ、熱っぽく吐息を漏らしながら乱れる。
テレビからは相変わらず談笑が漏れているも、今となっては視界にすら入らず放置され、目先の欲に狂わされて淫らな声を上げている。
先からはいやらしい蜜が溢れ、弄られ扱かれる快楽に頬を染めながら、絶え間なく彼の手が行き来していて気持ちがいい。
「はぁ、あっ、そ、こ……、んっ」
「知ってる。好きだもんな……、此処」
「あ、あっ……、はぁっ、ん」
「なあ、真宮。好きって言って……?」
「あっ、な、んで、そんな……」
「いいじゃん。言って……?」
「ンなこと、わざわざ言わなくたって……、あっ、う」
「やだ。言ってくれなきゃいかせてあげない」
「んっ、てめ……、あ、あぁっ」
「言ってもらえないと……、分からない。不安になる。ね……、こんな俺、可哀想でしょ?」
「自分で言ってんじゃねえよ、あっ、はぁ……」
甘えた口調で囁かれ、首筋や頬へと口付けられながら、緩やかにそこを弄られてじんわりと欲が溢れている。
淫らな欲望に塗れて火照り、暑くてじんわりと額に汗を滲ませて、後ろから抱き締められて彼の温もりが伝わってくる。
いつからかその手を拒まなくなり、受け入れ、心地好く感じていることを、あの頃の自分に想像出来ただろうか。
出来るわけがない、そもそも好感すら持っていなかったのだから、このような展開になり得る要素など欠片もなかったのだ。
「真宮……」
「んっ……」
「俺のこと好き……?」
優しげな声で問い掛けられ、甘ったるい空気にほだされて心地が好くて、力無く放っていた腕を上げて彼に触れる。
胸元で悪戯へと興じていた手に手を重ねると、こつんと額を当てられて視線を巡らせ、どちらからともなく唇を触れ合わせる。
「好き……、好きだ……、漸……」
何度も触れ合い、間が空いたところで一言一句丁寧に紡ぎだし、自分から触れるだけのキスをする。
「はぁ、んっ、んんっ……」
それまで緩やかに追い上げていた動きへと激しさが増し、ぐちぐちと音を立てて自身を乱暴に扱かれていき、手荒な行為にすら感じて先程よりも先端からは欲が溢れ出している。
悩ましい声を抑えられず、煽るように色気を孕む喘ぎを漏らしながら、どんどん絶頂へと追い立てられていく。
「あ、あぁっ、んっ、う……」
「良く出来た御褒美に、いっていいよ」
滲み出る欲を絡めながら自身を弄られ、吐息混じりに囁かれて耳を食まれる。
次いで舌を差し入れられ、舐め上げてから熱情を孕む吐息がかかり、それだけでどうしようもなく感じてしまう。
彼の体温と混ざり、熱く蕩けそうな身を預けながら、執拗に攻め立てられている自身からは止めどなく欲望が溢れている。
「あっ……、お、まえ、人に、言わせて……、自分はどうなんだ、よ……、あっ、う」
「なに……? 真宮ちゃんてば言って欲しいの? 可愛いおねだりするね」
「ばか、ちがっ、んっ……、あ、あぁっ、も……」
ぞくぞくと抗い難い快楽が駆け巡り、ぎゅっと彼の袖を掴みながら目蓋を下ろし、今にも解き放たれそうな自身からは尚も蜜が溢れている。
くちゅりと音を立て、いやらしいものを垂れ流しているそれを、指を絡ませて延々と愛でられる。
気持ちが良くてたまらなくて、どうしようもなく安心して、温もりに包まれている今この一時を幸せに感じる。
「俺も……、やっぱ言わない」
「んっ、はぁっ、テメ、自分ばっかり……」
「そんな簡単に言ってもらえると思ったら大間違いだぜ、真宮……」
「ん、んんっ……、後で、覚えてろよっ、はぁっ」
「俺は言ってあげないけど、真宮ちゃんは毎日言ってくれないとダメ」
「はぁっ……?」
「もっと好き好き言ってね、真宮……。あんなんじゃ全然足りない」
「お、まえっ……、わがままにも、程が……、あっ、はぁっ、はっ」
「可愛すぎて痺れちゃう……?」
「しねバカやろっ……、あ、あぁっ……、も、だ、め……、ああっ」
悪態をつきながらも甘やかな雰囲気は増すばかりで、はあと熱っぽく吐息を乱しながら高まり、一際欲深な液が先から零れ出す。
「はぁ、あっ、い、くっ……、んっ」
「真宮……」
「んっ、は、あ、あっ……、ん、あぁっ……!」
首筋を舐められ、胸の尖りを弄られてはたまらず、高ぶる自身からびゅると溢れ出してはもう止まらず、あまりにも強烈な快感と共に欲が散らされていく。
「んっ、あ……、はぁ」
一気に脱力して漸へと凭れ掛かり、余韻に浸っている間にも自身からは欲が溢れており、艶かしく身をけがしてぬらぬらと光を帯びている。
達して間もない自身をゆると扱かれ、それだけで過敏に反応してしまい、漸の手はいやらしい蜜に塗れている。
「ばかやろ……、なんで、こうなんだよ……」
「沢山出たね。溜まってた……?」
「うるせっ……、どうすんだよ、これ……」
「お風呂に入ればいいじゃん。洗ってあげるよ」
「なんで当たり前に一緒に入ることになってんだよ……」
「一緒に入ったほうが楽しいだろ……?」
「普通に入りてえんだよ、俺は……」
半ば不貞腐れながらも彼の腕の中に落ち着き、ぐったりしつつも無理に逃れようとはせず、どれだけ心を許してしまっているかがよく分かる。
「とりあえず、真宮ちゃんのでべったべただから、お風呂行こっか」
「うるせえよ、大体テメエがっ……」
「あーはいはい、分かった分かった」
「ンだよ、その態度……」
なんだかんだと言い合いながらも仲睦まじく、軽く小突けば彼が笑み、力の入らない身体を支えてくれている。
生意気な台詞を並べ立てても、触れてくる手は慈しみに富んでおり、髪を撫でながらふっと笑まれる。
「大人しく風呂になんて入らせるつもりなんてねえけど、いいわけ……?」
「行くしかねえだろうが、こんな状態でいられるわけねえだろ……」
「ふうん……、お許し貰っちゃった。無茶苦茶にしてやろ」
「許してねえよ、バカ野郎……。なに身も凍ること言い出してんだよ……」
辿り着く前からすでに何かが起こると分かりきっていて、それでも情事の証を散らしている状態でいられるわけもなく、漸と共に浴室へと向かっていくしかない。
翻弄されてばかりで不満だけれど、結局のところは全てを許してしまう。
もう随分と前から認め、許し、受け入れている。
だから表向きは不満ばかりを紡いでいても、別にもう、彼になら何をされても構わない。
触れてくる温もりを感じて、容易くとろかされてしまうのだから。
「それにしても……、真宮ちゃん今すごい間抜けじゃね?」
「テメエのせいだろ!! 俺は優雅にビール飲みながらテレビをだなっ……」
「あーあーあー、聞こえなーい。つうかビール飲みながらテレビとかおっさんじゃん、枯れ過ぎ」
「おい!! くっそマジでムカつくコイツっ……」
「俺が可愛くて仕方がねえのは分かる」
「言ってねえよ! 何処から溢れてくんだその自信……!!」
【END】
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