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「どうするかなァ、コイツ」 しゃがみ込み、頬杖をつきながらかったるそうに、手近な木片を拾い上げる。 つんつん、と腕を伸ばしてつついてみるも反応は無く、先程から死んだように眠りに就いている。 まさか本当に死んでねえよな、と思いながら手首を取るも脈はあり、無造作に離せど身動ぎ一つしない。 目の前には、とある青年が壁に凭れて腰を下ろしており、意識を失って無防備な姿を晒している。 普段からかけ離れた様相であり、しげしげと見つめても文句一つ言われず、暢気に夢現をさ迷っている。 「貸し一つだな。良かったなァ、俺が現れて」 ふ、と笑みながら見つめ、然して遠くはない過去を振り返る。 大した話ではないが、絡まれたのであろうか相変わらず喧嘩に明け暮れている彼に遭遇し、何とはなしに暫くは眺めていた。 けれど油断したのか、不意を突かれて一撃を喰らい、それから更に叩き込まれたところで気が付けば、有象無象の輩を代わりに片付けてしまっていた。 当たりどころが悪かったのか、歩み寄れどすでに青年は気を失っており、考える間もなく増援の気配を察するが早いか腕を掴み、勢いで身を隠せる場所まで連れてきてしまっていた。 面倒な事になったな、とは思うも下手に動けず、未だ目蓋を下ろしている青年を見つめ、もう少し側へと近付いてみる。 「あ~あ……、ナキツの寿命減りそう」 傍らでしゃがみ、頬を擦りながら此方へ向かせると、擦り傷が出来て赤みが差している。 ナキツを心配させるのが趣味なのか、と美しい参謀を過らせつつ、よく見れば口角も切れて血が滲んでおり、コイツにしては珍しいなと指を滑らせる。 けれども彼にとっては、大した事のない怪我であろうし、意識が戻ればろくに手当てもせずに一服でもしていそうだ。 「いいの……? いつまでもそんな無防備に寝てて。誰と一緒に居るのか分かってる? なァ、真宮」 耳元で囁くも、今のところは無反応であり、するりと指を滑らせて唇を擦る。 ささやかな吐息を感じ、次いで顎を撫でてから首筋へと触れ、人差し指をやんわりと行き来させる。 「ん……」 すると、意識は戻らぬも微かに声が漏れ、逃れるように首を傾ける。 「へぇ、寝てても感じるんだ。くすぐったかった……?」 呟くも返事は無く、あろうがなかろうが元々関係もなく、腰を下ろして真宮を引き寄せると、後ろから抱くようにして密着する。 壁に背を預け、首筋へと顔をうずめて舌を這わし、するりと一方の手が彼の衣服へ潜り込んでいく。 裾から捲り上げ、腹部を撫で回してから胸元へ辿り着き、手探りで尖りを摘まんでは捏ね回す。 「ん……」 くり、と指で擦り、時おり引っ張っては爪で引っ掻き、押し潰したり捏ね繰り回したりして弄ぶ。 同時に首筋を舐め、飽きれば耳元へと舌を這わせ、息を注げば彼の唇から少しずつ声が零れていく。 「はぁ……、ん」 「なんでそんな声出てんの……? えっちな夢でも見てんのかな。お前今何されてんの? 教えてよ」 「ん……、う」 「真宮……。ほら、いいの? こんなに好き勝手されて」 尖りは熟れ、すっかり虜と化して悦楽を欲しており、寝ても覚めても身体は正直に感じ入っている。 もう一方にも指を這わせ、両の胸をいたぶれば甘やかな吐息を漏らし、時おり眉根を寄せながらも眠りからはまだ覚めない。 顔を背けようとするも、耳へ口付けをしてから軽く食み、唾液を孕ませた舌を差し入れて丹念に舐め、間近で漏らされていくふしだらな息遣いを感じ取る。 「はぁ、は……ん」 「寝てるほうが素直に感じられていいんじゃねえの? いつもはつまらない意地が邪魔をして、気持ちいいくせになかなかおねだり出来ないもんな」 「ん……はぁ」 「触ってほしい……? 何にもしてないのにお前、すでに物欲しそうだもんな。扱いたら流石に気付くかな。なァ、どうなの?」 言いながら手を下ろし、生地越しに撫でればすでに熱を孕んでおり、ベルトを外して前を寛げる。 下穿きから自身を晒し、指を這わせて弧を描きながら先を撫で、もう一方の手では尚も乳首を弄ぶ。 「んっ……、はぁっ」 「さっきよりもやらしい声。やっぱりお前は……、こうやっていじめられるのが好きでたまらねえんだな。起きてもいいけど、どうせもう逃げられねえんだろ……? 端から拒む気もないくせに」 「はぁ、ん……あっ」 「そんなに気持ちいいの? 止まらないんだけど」 うなされているかのように、額に汗を滲ませながらもいつしか熱情を帯び、唇からは鼻にかかった声が絶えず零れている。 始めこそ緩やかに、次第に攻め立てるように激しさを増せば、先端からはとめどなくだらしない涎を垂れ流していく。 もっと、もっととねだるように、媚びるように屹立を伝い落ち、淫らな白濁は尚も溢れて止まらない。 ぐちゅぐちゅと音を立て、追い詰めれば追い詰める程に甘美な吐息が零れ、閉ざせぬ唇からはやがて唾液が伝い、荒い呼吸には確かな劣情がこもっている。 か弱く頭を振り、苦しげに身動ぐも離れられず、無理矢理に快楽を叩き込まれては為す術もなく煽られていく。 「はぁ、あっ、ぅ……んっ」 「お前も触れば……? いいところ、よく分かってるだろ」 「んっ、はぁ、は……」 「そうそう、上手。いつもこんなに素直ならいいのにね。まあ……、時と場合によるか」 暢気に独白しつつ、所在無げな手を手繰り寄せて自身へと触れさせ、まずは一緒に白濁をまとわりつかせながら上下させる。 くちゅ、ちゅ、と淫猥な音を上げ、欲深な汁はとめどなく垂れ流されていき、暫くしてからそっと手放せば覚束無いながらもささやかな刺激を自ら与えていくようになる。 敏感に感じ取り、おずおずと指を這わせつつも離れはせず、甘ったるい声を漏らして快楽に溺れていく。 先を弄る手を避け、下から情欲に塗れた自身を扱いていき、そうしている間にも首を舐めては口付けて好きに振る舞う。 「あっ、はぁ、は……、あっ」 白濁を絡めて手荒くいたぶれば、彼はいつしか手を止めて身体を預け、すりと顔を寄せながら今にも達しそうに声を漏らす。 汚れた手でも構わず、息を潜めるように口元へと添え、いじらしく喘ぐも腰をくねらせていいところへ擦り付け、淫らな吐息を惜し気もなく聞かせている。 はあ、と悩ましい息遣いが漏れ、だらしなく口を開いて無理矢理に刺激を与えられながらも感じ、従順に貪って自身をしとどの劣情でけがしている。

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