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第15章の48

そう言って、自分の返事を待っている諒の不安げな表情を見れば、 麻也は反論などできなかった。 「…いいよ。」 「じゃあ、麻也さんもちゃんと言って。諒クンとは絶対に別れません、って。」 ここで、諒の方が別れたくなるかもしれないじゃん、と、言い返すのはマズい。 それで麻也はなるべく平静を装って、優しく言った。 「誓うよ。俺は絶対に諒とは別れない。」 それを聞いて、ほっとしたような諒の笑顔。 そしてすぐに諒は麻也の首にしがみついてきた。 「よかった! 俺も絶対に麻也さんのこと離さないからねっ! 」 と言うなり、諒の腕から力が抜けていくのを感じ… 「ちょっと、諒、どした…? 」 「いや、さすがに俺も、もうエネルギーが…一生分、気力、使っちゃったかも…」 そう言われる麻也も、じわりと下半身のつらさに襲われながら、 「…俺で充電して…って、俺も何だか…」 …諒もそうだと思うが、この一年分の疲れもどっと出ている気がする… 横に仰向けになった諒に触れるために、ちょっと手を動かし…

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