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第15章の49
…諒が起きだす気配で麻也は目が覚めたが…眠い…
さらに諒がベッドから降りた振動で、また目が覚めたが…
諒に声をかける気力も出ず、諒がのろのろとカーテンを開ける時も、
壁側を向いたまま目をつぶって寝たふりをしてしまった…
外は曇天のようだった。
諒は服を身に着け…始めたかと思うや否や、すぐに部屋を出て行った…
麻也は…特に腰から下が異様にだるい…そして…
(諒ったら、動き、的確すぎ…)
と、思い出してひとりで赤くなり、脚が動かなくて我に返る…
そんなことを楽しんでいると、ややしばらくして、諒が戻ってきた。
いい香りがする。きっとシャワーを浴びてきたのだろう。
でも、何となく麻也は寝たふり…
すると、諒の視線を痛いほど感じる…
そして…諒の右の人差し指の背がそうっと頬に触れてくる。
愛しくて仕方がないというように。
どうしたものか麻也が困っていると、バスローブを脱ぎ捨てるような音がして…
諒はベッドに上がってきて、素肌のままで麻也を抱きしめてきた…
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