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第15章の62

子供のようにはしゃぐ諒の姿が、麻也には本当に嬉しかったが… このシチュエーションから思いやられるのは、明日からのハードスケジュール… (残り一日、って…ありがたいけど、あと一日だけなんだねえ…) よっぽど暗い顔になっていたのか、すかさず諒に、 「あ、麻也さん、明日のこととか考えちゃったでしょ…」 「…ばれたか…」 …裸なのでさすがに寒くなってきたので、麻也も諒も座ったまま、肩まで毛布をかぶった。 「でも、麻也さん、俺としては、今日はそんな日常とは無縁でいたいの。清らかな世界に二人でいたいの。」 諒には珍しい展開かも、と思った麻也は、 「で、どうするの? 」 「そうだね…お正月だから、初詣なんかどう?  それとも麻也さん、仕事思い出しちゃって嫌? ツアー前の祈願とか…」 「ううん。別の神社にすればいいし。確かに神社くらい清らかなとこがいいかも…」 と言ってから、麻也は例のごとく<清らか>という言葉がひっかかったが、 諒の目はすでにクローゼットの方を見ており、気づかれなかった。 「麻也さん、スーツにする? ねえねえ、例のヒョウのフェイクファーのロングコート着てよ~」 「いや、そこまで気合い入れるのも何だか違うと思うけど。 それに、目立つ格好もどうかと思うけど…」 と言いながらも、麻也は、どれだけ人に囲まれても、 諒の望む派手な格好で外出するのもいいかな、と思い始めていた… 「諒ってば、外タレみたい~かっこいい…」 「当然ですよ。天下の麻也の恋人ですからねえ…」  白ぶちのサングラスに白のフェイクファーのコートの諒。 やや丸みを帯びたレンズのサングラスに、諒のご希望のヒョウ柄コートの麻也。  家で撮影したモノクロとカラーのポラロイドの写真はもちろん記念になったけれど…

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