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第16章の13
男たちはぎょっとして、
「あ、麻也さん、どうも…」
麻也がまだいるとはこれっぽっちも思っていなかったのだろう。
真っ青になった二人は、携帯を忘れたとか何とか言って、
麻也たちに軽く会釈をすると、その場を足早に去っていった。
その後、エレベーターはすぐ来て、ずっと鈴木と二人きりだったが、
麻也には口を開く気力もなくなっていた。
しかし、タクシーに乗り込んでしまうと、麻也は鈴木に話しかけずにはいられなくなった。
「…鈴木さん…」
「なんですか? 」
麻也は無難な質問を選んでしまう。
「スタジオ出る時から暗い表情してたのはどうしてなの? 」
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