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第16章の24

「ファンクラブの会報では書いたことがあるかもしれないんですけど、 中一の夏休み、英語でシゴかれました。家の竹刀持ってきて。死ぬかと思った。」 諒と直人は忘れていたのでびっくりした。そう、麻也は竹刀を持つと怖い天使なのだ… 「バンド内公用語は英語なんで。ロンドン進出目指して。」 と麻也は軽くかわしたが、真樹は、 「でもおかげで行きたい高校に入れて、 大学のサークルで諒と直人に出会えたから本当に感謝してます。」 いい話ですねえ…と言いつつも、もっと何か、とDJはメンバーに目で訴えてくる。 そこで、真樹はいつもの軍師ぶりを取り戻し、例の、麻也のとっておきの秘話を語りだした。 「…そうだ、兄貴の未公開の可愛い写真の話でもいいですか? 」 「え~、ぜひそれお願いします~ 」 DJは喜んだが、麻也は焦って、ちょっと待って~と止めようとする。 …しかし… 「いいじゃん、それのおかげで兄貴はデビューできることになったんだから…」 と、麻也が高校二年生の時、学園祭の女装コンテストで優勝し、 それがきっかけでバンド人生が本格的に始まった話をした… 「えー!! いやあ、そりゃ確かに優勝でしょうねえ、麻也さんなら… もう、すごく可愛らしかったんでしょ? 」 と、DJは諒の方を見てくるが、思えば諒はその写真を見たことがない。 「いやあ、直人と俺は見たことないんですよねえ…」

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