「もー、見なくていいってば…」 困り切っている麻也は諒に目で助けを求めたが… 諒はきゅんきゅんの真っ最中のようだった… 「そのお写真は、今は…？　」 「実家にあると思います。おふくろが保管してるんじゃないかな…」 「え？　あれ、まだあるの？　」 と麻也は思わず尋ねたが、 「あー、うんうん…」 と、真樹に濁されてしまった。それで麻也はちょっと嫌なことを思い出し、 口を結んだ。が、ＤＪは、 「…じゃあ今度、ぜひ…って、何？　リスナーさんのファックスがすごい？　あらら、ほんとだ… ＜麻也さんの女装が見たいです＞＜来週でもいいので見せて下さい＞って…ここはラジオですっ！」 「じゃあ、ね、今度ファンクラブの会報にでも…」 と諒がとりなしたが、麻也は、 「いいから、もー…」 しかしＤＪも、せめて局のパンフレットに載せたいと言いだし、でもそれも麻也は嫌がるので、 笑いの中でＤＪが、 「麻也さん、それならどうしてコンテストに出たの？　」 と突っ込んできた。 すると、真樹も知らなかったらしく、みんなと一緒に興味津々で聞いている。