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第17章の17(←麻也王子を追い越せ3000人斬り?)

「じゃあ真樹や直人はいいとして、麻也さんはどうするの?  麻也さんにも誰かをあてがうっていうの? 」 思わず出た言葉の嫌な言い方に、内容に、諒自身が傷ついた。 すると須藤はけろっとして、 「麻也さんは別にいいんじゃないですかね? 」 「はあ? 」   「あの人は、もう充分でしょう。」 諒は真っ青になった。 「それ、どういう意味?! 」 すると今度は須藤の方がびっくりして口をぱくぱくさせる。 諒はその須藤の両肩を掴んで揺さぶった。 「ねえ、どういう意味? もう麻也さんには誰かいるのっ?! 」 強い力で揺さぶられながらも、須藤はどうにか、 「ああもうっ! 今はいないでしょうよっ! 」 「今は? じゃあ過去は?! 」 思わぬところで麻也の秘密の核心に出会うのかと、諒は息をのんだ。 が、しかし、 「え? 2000人斬りって言ってたでしょう?  私はあなたたちメンバーから聞いただけですよっ! 」 「ええっ? そのこと? 」 諒は拍子抜けしてしまった。が、すぐに気を取り直して、 「…業界のウワサ話とか…」 「まあ同じようなものですよ。 前のバンド時代がある麻也さんが2000人で、 ディスグラがデビューしてすぐに麻也さんに引っかかった諒さんは、 1000人止まり…」   「引っかかったって、アナタ…」 「だから、こんなことしてないで、 早く諒さんも色事の経験値レベルを上げて下さい! 」

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