912 / 1053
第17章の18(←若きロックスター・諒の盲点?)
「うーん…でも、そう? それって必要?
もう俺たち、結構理解されてるし、支持されてるよ。
このくらいの色っぽさで、いいんじゃないの?
これ以上あんまりルックスってか、
王子様~みたいのは、
かえってバンドの評価を下げるだけなんじゃないの? 」
「そんなわけないでしょう。
わかりやすいけどかっこいいロックで、
メンバーは王子様みたいで、って、
せっかくこんな個性が育ったのにもったいないですよ。」
言われてみれば確かにそうだ。
「それに諒さんはまだ24でしょ?
もっとステージもプライベートも思う存分楽しまなきゃ。」
(…って、それも麻也さんとほぼゴールインしてるから、
実現できそうかなって思う…けど…)
「これからもファンはもっともっととカッコよさを要求してくるし、
その半歩先を常に歩かないといけないですしね。」
…痛いところを突かれた。
忙しさにまぎれて久しく忘れていた。
若きロックスターは目の前のささいなことから何から、
考えなければいけないことが多すぎるのだ。
ともだちにシェアしよう!