927 / 1053

第17章の33(←予言:麻也王子と諒は絶対別れない)

もう気の毒なほど、直人を連続して驚かせているのはわかるのだが、     諒は言ってしまって少し肩の荷が下りたような…でも、     「はあ?…」     さすがの直人も目を白黒させ、諒の次の言葉を待つばかり… だったがどうにか、     「どういうこと? 何で?…」     「わかんないけど、あの、年末の焼肉の後…」     あの時の麻也の言葉は、さすがにそのまま口にできない…     すると、また、気持ちを落ち着かせるようにグラスに口をつけた直人は、     意外なことを言ってきた。     「…そっか…それは大事なことだから、     <このせいでバンドが壊れたら>なんて余計なことは考えないで、     ケンカになってもきっちり話し合いなよ。」     「えっ…? 」     「真樹もそうみたいだけど、俺も、 麻也さんとお前が別れる気がしないんだよ。     俺らバンドの4人もそうだけど。     万が一、離れることがあったとしても、     またくっついて、今度は死ぬまで…とか思うね。」     「…」     諒が嬉しくも複雑な気持ちでいると、直人は腕組みをして、     「しっかし、麻也さんが何でそんなこと言い出すかなあ…」

ともだちにシェアしよう!