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第17章の37 (←麻也王子の一撃が怖い諒。)
…とすれば、須藤は三浦までをも諒のお楽しみに差し出すつもりなのだろうか?
「でもまあ、諒さんが嫌なら、彼は内勤の広報か経理か…に移動してもらうことになるでしょうが… 本当にいいんですか? 」
「須藤さん、今日は本当にどうしちゃったの…? 」
「私はツアー前で疲れている諒さんに、気分転換をしてもらって、
ツアーを成功させてもらいたいだけです。
そうなると、三浦くんは願ったりかなったりの人材だと思うんですけどね。」
(でもそんなことになったら、三浦くんまで麻也さんのギター一撃で殺されちゃうよ…)
そんなことを思いながらも、諒は無言になってしまった。
麻也というものがありながら、何でそこまで言われなければならないのか…
怒りを抑えつつ、諒は、
「須藤さん、そういうことって、麻也さんや直人や真樹にはどうしてるの? 」
「まあ、スキャンダルを未然に防ぎたい、ってことで、こんな感じで、
私たちマネージャーは、これからも恋愛や遊びまでサポートしますとは伝えてますよ。」
「で、みんなは何て…」
「リズム隊はどっちも彼女とラブラブで浮気の気配もないらしく、私に報告もありませんが…」
「じゃあ何で、俺には男女二人もすすめるの?! 心外だよっ!」
「それは、ボーカリストは近づいてくる人数が、
他のメンバーとは比べものにならないくらい多いからですっ!」
確かにそれはそうなのだが、このままでは本当に、
栄養ドリンク代わりに三浦を押し付けられそうだ…
そこで諒は、はっとした。
「肝心の麻也さんは? 」
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