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第17章の39(←麻也王子が心配な諒)

「あ…やっぱり三浦くんは、俺の担当から外してください。     そうだ、小野くんみたいなSPタイプがいいんだってことにすれば…」     そして、     「でも、みんなの手前もあるから、リズム隊に移動とか…」     わかりました、と須藤は答えたが、念を押すようにこうも言われた。     「でも、もし何かあったら、麻也さんに感づかれる前に、私に言ってくださいね! 」     諒はカチンときて言い返していた。     「それは絶対にありませんっ! 」     いつもの自分が戻ってきていた…      さっそく新人の手配をするという須藤を残し、気持ちを作りながら、諒はスタジオは向かったが…      いざ中に入ると、スタッフたちも真樹も直人も、なんとなくそわそわした空気をまとっていて…     それから浮いていたのは麻也だけ…     というか、麻也はかなり疲れているようで、     パイプ椅子に座り、うつろな表情で、あらぬ方向を見ていた…  

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