952 / 1053
第17章の58
しかし、また麻也は困ったように笑い、
「...諒、悪いけど、浮気チェックは明日にして...」
諒は苦笑いして、
「しません。見ればわかります! 麻也さんが浮気してないのは。」
「そう? 良かったぁ...」
麻也は力なく笑った。それが痛々しくて、諒は、
「そりゃそうだよ。だって麻也さんと俺の仲だよ...
さ、ちょっと体起こして。」
「珍しい…」
そう冗談で返しながらもけっこうだるいらしく、
麻也はゆっくりと座り、諒の肩を借りて立ちあがった。
(…麻也さん…見た目以上に、痩せた?…)
その歩き方は少しふらふらしていたので、諒はさりげなく、
「麻也さん、風邪ひいた? 薬のんだ? 」
「ううん、大丈夫だよ。」
…ドアを開ければ、久しぶりのベッド...
ともだちにシェアしよう!