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第17章の59(←麻也王子と素肌で…)

  ベッドに腰掛けて麻也は何気なく向こうを向いていた。     間接照明に照らされたその細い首筋は、     こんな時なのに諒にはすごくなまめかしく見えて目のやり場に困った。     が…     「麻也さんパジャマどれにしよう? 」     「いらない…ううん、パジャマの諒がいいな。」     「パジャマの俺? 」     麻也は諒を見上げるとかすかに笑う。     諒は嬉しかったが…     …麻也は余裕の表情に見せたいようなのだが、     諒の答えが不安でたまらないような顔だった。     それを見て諒は麻也に近づいて、麻也の頭を思わず抱き寄せていた。     そして、喜んでパジャマ係を拝命いたします、と言ったが、     いつまでも自分が上からの目線でいるのは麻也には嫌だろうと、     隣に座ると麻也を横たわらせた     そして麻也のバスローブのベルトを解き、     生まれたままの姿にすると…     麻也は頬を赤らめながら諒のコートの袖を引っ張り、     「…恥ずかしいから早くパジャマ君も脱いで…」     などと言う。   ケンカしていない時と同じ可愛らしさで麻也がそう言うので、     諒は少し安心して、でもいつもの様におちゃらける気にはなれず、     後ろを向いて麻也と同じ姿になると毛布に滑り込んだ…      すると麻也は力尽きたのか、 それとも諒を許し、求めているということなのか、     諒の肩に頭をあずけてきた。     ここまでされては諒も応えないないわけにはいかず、 麻也をぎゅっと抱きしめた。     麻也がどうして怒らないのか諒は尋ねたかったが…     (ああ、やっぱりツアー終わりまでの付き合いと思ってるから怒らないのかな…)     と気づくと怖くて尋ねられなくなった。

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