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第2章の3
これは、クラスから一人ずつ、選ばれた男子生徒が女装をし、
メイクまでして純粋にその「美」を競うコンテストだった。
それで、モテっぷりもハンパなく、
何より二重まぶたの大きな瞳の女っぽい綺麗な顔立ちということで、
麻也は代表に選ばれていたのだが…
女の子みんながメークやスタイリングをやりたがり…
「そうだ、遠藤君、コンテスト終わったら、ちょっとだけメーク直して衣装に着替えてライブやれば? 」
「『デカダンス』みたいでカッコいいよ。」
「あ、私やったことあるから、髪もツンツンに立ててあげる…」
ちょっと恥ずかしいかな、とも思ったが、やってみることにした。
結果、コンテスト優勝の男がロックなメークで3つのバンドに出ずっぱりになり、
ロック同好会の体育館ライブはたくさん人が集まった。
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