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第2章の4

 …ライブが終わると、今度は同好会のOBの大学生に声をかけられ、今度のライブに来ないかと言われた。  次の土曜日に行ってみると…ライブを見た後は、 「ウチでギターを弾かないか? 」 と誘われた。  雰囲気のいいバンドだったし、都内のライブハウスにも出られるというので、二つ返事で参加した。 もう同好会の部長なんて引き受けている場合ではなかった。  その大学生バンド「ミルドレッド」は、メークもばっちりのデカダンスな四人組のバンドで、 麻也はそこでメークやファッションも覚えた。  初めてのライブは緊張で足がすくんだが、いざライブが始まると、緊張は忘れ、評判も上々だった。  プロになれたら、いや、なるんだ…そんな気持ちが芽生え始めたのもこの頃だった。  都内のライブハウスには業界関係者が来ることもある。  彼らには「お前にはせっかく華があるんだから、もっと技術を磨け」とよく言われ、麻也は必死で練習をした。  地元のライブでは、ベースを始めたばかりの真樹もよく来てくれた。  が、そんな麻也に立ちはだかった壁が「大学受験」だった。

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