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第2章の6

インディーズ部門ではなく、いきなりのメジャーデビューだという。 メンバーが寄せ集めになってしまうことが麻也には気になったが、 「あの『デカダンス』をもっとカッコよくして、越える感じにするから、君が必要なんだ。」 とまで言われれば麻也も悪い気はせず、二十歳になっていた麻也は、親にも相談しないで契約書にサインした。 他のメンバーは地方の出身だし、麻也の実家は東京のはずれの町田市だったので、 事務所の「寮」こと借り上げのアパートに、メンバーはそれぞれ2人一室で住むことになった。 あまり高くはないが、給料も出ることになった。  そこまで決まって…わりと大きい事務所だったので、麻也はようやく事務所の社長に会うことが出来た。 麻也はリーダーにされていたので、他のメンバーより一足早くのお目見えだった。  黒のスーツに、茶色の長めのストレートヘア。もちろんノーメークで麻也は社長室に入った。  すると、俳優のような雰囲気の、ハンサムな50代くらいの坂口社長がいて…  麻也の顏を見たまま… 「あっ…」 とだけ言って、ややしばらく黙り込んでしまった。 

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