34 / 1053

第2章の16

「まー君、あの女には絶対関わっちゃダメよ。エラい人の二号なんだから。」 そこで、そのアイドルはいまいましそうに煙草に火をつけ、 「アイツもパパの目を盗んで、気に入った若いコと遊んで、どうにかバランス取っているのよ。」 すると、今度は彼女のマネージャーが呼びに来た。 「じゃあ、MA-YA、ライブも行くね。遊んでね。」 と、彼女は去って行った。  その後はあまり聞いたことのないロックバンドの人や、若い俳優たちとあたりさわりなく話したが、 連絡先を交換するほどでもなく…  会がお開きになったので、他のメンバーを探すと、ボーカルのMITSUが小声でマネージャーに怒られていた。 「…女の子じゃあるまいし、部屋についてくぐらい何ともないだろ! 」 「でも絶対ヤバい感じだったんだよ! 」 「ちょっと触らせるくらい何だよ! 新人だろ! 」 他にメンバーもいなかったし、腹も立ったので、MA-YAは割って入った。 「俺は社長に助けてもらいましたけど。」 するとマネージャーはMA-YAに向かってニヤリと笑い、MITSUを解放した。 その後は何も言われなかった。

ともだちにシェアしよう!