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第2章の16
「まー君、あの女には絶対関わっちゃダメよ。エラい人の二号なんだから。」
そこで、そのアイドルはいまいましそうに煙草に火をつけ、
「アイツもパパの目を盗んで、気に入った若いコと遊んで、どうにかバランス取っているのよ。」
すると、今度は彼女のマネージャーが呼びに来た。
「じゃあ、MA-YA、ライブも行くね。遊んでね。」
と、彼女は去って行った。
その後はあまり聞いたことのないロックバンドの人や、若い俳優たちとあたりさわりなく話したが、
連絡先を交換するほどでもなく…
会がお開きになったので、他のメンバーを探すと、ボーカルのMITSUが小声でマネージャーに怒られていた。
「…女の子じゃあるまいし、部屋についてくぐらい何ともないだろ! 」
「でも絶対ヤバい感じだったんだよ! 」
「ちょっと触らせるくらい何だよ! 新人だろ! 」
他にメンバーもいなかったし、腹も立ったので、MA-YAは割って入った。
「俺は社長に助けてもらいましたけど。」
するとマネージャーはMA-YAに向かってニヤリと笑い、MITSUを解放した。
その後は何も言われなかった。
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