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第2章の22
しかし、そのうち、女の子をお持ち帰りする際、MA-YAはもたつくようになっていた。
何しろ、いちばん志願者が多いうえ、前回の子と新規希望の子たちがケンカを始めるのだ。
…まあ、女の子をチェンジするMA-YAにも問題はあるのかもしれないが…
ひどい時には、他の地区から追いかけてきて、女の子同士で掴み合いになることもあった。
弟に男性ファンのふりをさせて近づいてくる女の子もいて…
(だったら本当にライブ見てけよ…)
「おっ、MA-YA、今夜は男もOKかい? 」
「オジサンもお願いしたいなあ…」
などといういやらしい声もかかり…
「MA-YA! 早くしろよっ! 」
KYOの悲痛な叫びが夜の街にこだました…
二枚目のアルバムになると、もう、スタッフたちも途方に暮れていた。
売り方がわからない…
これだけ金をつぎ込んでるのに…
「もう少し子供っぽい曲にしてみる? 」
「はあ? 」
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