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第4章の20

 ライブの次の日、麻也は店長からの電話を受けていた。 ―ポスター余ってない? 昨日、三枚とも持ってかれちゃって… 「えっ? 」 ー楽屋の二枚は無事だったんだけど…どさくさに紛れて、 ファンの子が持ってったと思うんだよねえ。  真樹の手をわずらわせるのは嫌だったので、麻也は10枚ほど持って、一人で出かけた。 「10枚もある? 良かったあ。あの後、ポスター譲ってもらえませんかって電話もあって…」 ポスターまだありますって書いておくよ、と店長は笑っていた。  学校から帰ってきた真樹に話すと大喜びだったが、 「でもさ、それなら販売しても良かったかもね。」 「それはちょっと…でも反響があったんだからいいじゃない? 」 「そうだね。これはライブに期待が持てる…けど、俺、あそこより広いところでワンマンか…」 「今までのとこはもう俺たちには小さかったんだよ。必然だよ…」  しかし、次のライブは、開けてみれば客の入りは7割程度で、 本田のいう「いっぱい」ではなかったのだ…

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