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第5章の5

「えー、彼女とか彼氏はいますか? 」 彼氏って…と3人はくすくす笑う。しかし高橋は、 「アーティストだからありえる話じゃん。」 「そうなんですか? 」 「と言った真樹くんからどうぞ。」 「えー、俺ですか…」 さすがの真樹もしどろもどろだ。 「俺は、彼女はいます。」 「どういうお付き合い? 真剣な方? それとも…実は遊び?  ここだけの秘密だから、本当のことを言って。」 高橋の質問に、みなさらに驚いていた。が、真樹は、 「もちろん一人で、女の子で、真剣にお付き合いしています。」 すると直人も手を挙げ、 「僕も真樹と同じ状況です。」 すると高橋はほっとしたようにうなずいたものの、 「さて、ここからが難関だな。麻也君は? 」 「僕は特にそういう人はいません。」 すると高橋はびっくりしてしまい、 「えっ? いつぐらいから? 」 「前の会社にいた頃からだから、3年くらいです。」 メンバーも驚いていたが、高橋は、 「えーっ? じゃあ、広く浅くとか?  たとえば地方のライブの時出会った子と続いてるとか…」 「そういうのもいません。」 何だか不自然に響いているように麻也自身にも思えるが仕方がない。 「いや、別に隠さなくてもいいんだよ。」 「いえ、本当にいないんです。バンドが大変で、それどころではなかったので…」 我ながらいい言い訳だと思った。 「そうか…大変だったんだね…。じゃあ、いかにもモテそうなるボーカル・諒くんは? 」

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