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第18章の21(←アルコール禁止?の麻也王子)

「良かった。迎えに来てもらえて...」  真樹の部屋に入るなり、麻也はほっとしてそんなことを口にしてしまっていた。 それを聞いた真樹は、苦笑いで、 「兄貴、実は俺の方をキャンセルしようとしてたでしょ?」 「バレてた?」 麻也は正直に白状してしまった。 「わかるけどさあ、あまり無理しないでよ… あ、ごめん、トリュフとシャンパンまでは手がまわんなかった。」 それを聞いて、麻也は諒のことを思い出し、 恥ずかしくなってうつむいてしまったが、気づかれないように、 「いや、こっちこそごめん。誘われただけでありがたかったから...」 と、ごまかすつもりが本音になってしまった。 真樹は色々と買ってきたつまみを広げてくれて、 キャビアもフォアグラペーストもあったが、 全体的に、ヘルシーな感じだった。 ...しかし、麻也がテーブルの前にどっかりと座ると、 冷蔵庫の前の真樹は初めて、 「あのさ、兄貴、コーラとかにした方がよくない? 今の薬にアルコールはマズいんじゃないの? 」 「...え...? 」 麻也は絶句して、真樹を見るばかりだった。 真樹にも、というか、メンバーには薬のことも、 通院のことも知らせた覚えはないわけで…

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