133 / 1053

第5章の20

 こらえきれず、何度か麻也が声をもらすと、諒の求め方は少しゆっくりと優しくなった。 これまで女を嫌というほど抱いてきた自分が、 男に…というか男の恋人に真剣に「抱かれる」のは初めてだったが、 嫌悪感も違和感も、覚えなかった。 かえって、大柄な諒の体と愛情に包まれているこの状態には、幸福感さえ覚えていた。 何より、諒の抱き方は、最初に約束した通り、麻也を癒してくれるためのもので、 さらには年上の麻也を立ててくれるようなものであったから… 「麻也さん…もっともっと俺を受け止めて…」 気がつけば、ジーンズのジッパーのあたりを上から触られている。 「…嬉しい…麻也さん、すごいことになってる…」 「…う…」 「…俺のも触って…ほら、すごいことになってるでしょ…」 諒の手に導かれるまま、諒のそこに触れると確かに… これまた初めての経験でびっくりてしまった麻也が、 思わず諒の顔を見てしまうと、諒ははにかんだ笑みを浮かべ、 「もうそろそろ脱ごうね、麻也さん…」 と、また唇を麻也にさまよわせながら、指は麻也のシャツのボタンを外していく。

ともだちにシェアしよう!