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第5章の25
「何、それ…? 」
あまりに麻也の声は不安そうに響いた。
諒は優しく笑って教えてくれた。
「ワセリン。潤滑油。これを塗って痛くないようにするから…」
「そんなのあるんだ…」
(これなら、あの時みたいな…変ななまなましさ、ないのかな…)
諒が相手でも、やっぱりちょっと気持ち悪い…
しかし、諒はもうそのつもりで、
「じゃあ、まずは麻酔代わりに…」
と、覆いかぶさってきて、深く深くキスしながら、麻也のものを優しく手で包み、上下に…
「諒、手、離してっ…」
「どうして? 」
「や…恥ずかしい…また敏感になっちゃう…」
「恥ずかしくないよ。イッた数も愛の数だよ。」
「でも諒はイッてないじゃん…」
「もー、今ガマンしてて大変なの! 麻也さんの中じゃマシンガンに…」
そう言われる矢先から、
「あ…あぁ…あ…」
今度は諒の手を濡らして…
その手を諒はぺろりと舐めると、後はタオルで拭い…
仰向けのままぼうぜんとしている麻也の両脚の間に顏をうずめると、
脚を立てさせて押さえ込んできた。
…諒の意図がわかって、麻也は必死で身を振りほどこうとした。
「やっ ! やだ!…」
そんなところに…キス!?
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