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第5章の26
「麻也さん…」
諒が手を止めて困っているので、麻也も困った。取りあえず、
「そんなところ…ダメ…」
「え? 俺、麻也さんの全部にキスしたいのに…それとも、中に入るのがダメ? 」
諒がすごくがっかりしているので、麻也はあわてて、
「キス! そんなとこにさせられないよっ! そんな、入ってくるとこなんて…」
「でも、したいんだもんっ! 」
「やったらあと全部禁止っ! 」
すると諒は、すごいことを言いだした。
「じゃあ、キスしなければ、すべて奪っていいのね? 」
「うっ…」
「じゃあ、ここはワセリンでうーんとマッサージするから、
麻也さんのすべてを俺がもらっちゃっていいのね? 」
麻也は仕方なく、天井を見つめたまま、うん、とうなずいた。
諒の満面の笑顔が見えるようだった。
ようやく諒は麻也の内腿にキスすると、ワセリンのキャップを取り、
中のワセリンを美しい人差し指で取ると、麻也のその部分に塗ってマッサージ…
そして、ゆっくりと中に指を押し進めてきた…
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