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第5章の49
そして、手加減して抱き締めてくれながら、
「電話とかメールとか、しつこくてごめん。でも俺、麻也さんほどの人が俺のものになってくれて、
俺だけ、って決めてくれたことがまだ信じられなくて不安なんだ…」
「諒、もっと自分に自信持てよ…ディスグラの諒サマがどうしたの。
それにほら、俺、もらったペンダントもつけてるじゃん…」
諒の首の方には、麻也があげたブレスレットが、
チェーンを足されてチョーカーのようにつけられていた。
「もー、麻也さんてば、こんな時まで可愛いんだから…ホントに諒くんキラーだなー…」
「ふふっ、諒はデビッド・ボウイよりかっこいいよ。俺にとって最高の…彼氏…? 」
「なぜそこでクエスチョンマークなの?! 」
「…頭痛に響く…」
「ごめんなさい。でもどうして…」
「いや…恋人ってのも照れくさいし、じゃあ、何て、と…」
「恋人でも、彼氏でもいいじゃん。」
「ん。じゃあ、彼氏…」
と、答えたところで意識は落ちた…
次に麻也が目覚めた時、一瞬ここがどこかわからなかった。
ちょっとパニック。そして、
(ああ、ここ、諒の部屋だ…)
すごく安心できた。が、隣に諒の姿はなかった。
リビングで作業をしてくれているのかも…
しかし、頭痛が取れなくて起きられない。
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