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第6章の30
「やめろよっ! 俺、他に好きな人…」
…がいる、という嘘が一番効果的だとは思ったが…言い切れない…
「他に好きな人? じゃあ、俺、その人とは明日…対決する…から、
麻也さん、今夜は俺とひとつになろう。」
「諒っ、そのコ妊娠してるって…」
苦し紛れに叫んでも、
「ふうん…それが…どうかしたの…? 」
そう言って諒は唇を狙ってくる…
「大問題だろっ! そういうの…」
「産みたきゃ産めばいい…俺が引き取るよ…どうせ麻也さんの心は俺にあるんだから…」
「諒っ! お前、もう、人の親なのに…」
そのことがやりきれなくて、よっぽどそれを人前で暴露してやりたくなったことも何度もあった…
でも、愛しているから、できなかった…
諒も必死で伝えてくる。
「親だって、パートナーは許されるでしょ?
本当に愛している人を求めるのは許されるでしょ? 」
…気づけば、麻也の下半身は、諒の作戦だったのか、太腿に刺激されて…
「…ふぅっ…う…」
「麻也さん、ね、体は正直に反応してるってわからない? 」
「…このくらい…誰だっ…て…」
「ああそう。じゃあこうしようね。」
と、左手で麻也の手は押さえつけ、体の方は自分の体重で押さえつけると、
諒は下着から飛び出しかけた麻也の分身をあらわにし、先端から愛撫し始めた。
「はあん…諒っ…」
逃れようとするがとっさには動けない。
すぐに先端から蜜が流れ始めたのを、諒の指の動きでも思い知らされる。
「諒! やめて! だめ…」
「だめじゃないでしょ、イカせて、でしょ、中にぶち込んで、でしょ…」
本気を出せば諒の一人ぐらいはねのけられるのはわかっているが、
未練がそれを邪魔する。
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