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第7章の15

「イチャイチャのシーンはあまり多くならないと思うよ。 武道館のシーンも入るしね。」 で、日常の仕事のシーンと、あとリハーサルスタジオと、最後にイベント、と… 社長の言葉が頭に入ってこない。  ミーティングが終わって社長室を出ると、真樹にぐいっと腕を掴まれた。 諒と直人が須藤のいる事務室に入っていくのが見える。 「兄貴、今のあれはいったい何なんだよ。話聞かせてよ。今から家に行くからさ。」 「あ…家は…」 「何だよ…」 「今は諒のとこに…その…居候してるから…」 「はあ? 何なの? 何より、何で諒とヨリを戻したの?  アイツは男だよ。もうバツイチなんだよ。 何より子供さんがいるんだから、奥さんと復縁だってあるかもしれないんだよ。 兄貴には内緒にしてたけど、アイツ、大翔くんにメロメロなんだから…」 …そこまではなぜか想像していなかった、というか、目を背けていた… と、もう麻也は傷ついている。 「何が一生幸せに、だ。諒も無責任だよ。 何より、武道館にビビってたヤツだよ。兄貴より格下じゃん。 それに、別れる時はバンドも崩壊しちゃうんだよ。 この前だってあんなに大変で、兄貴ボロボロだったじゃん。 本当に兄貴らしくないよ。」 「…」 「ほんとを言えば、ラブラブってこと自体、俺には分からないよ。男同士なんて。 悪魔の魔法なんて教えなきゃよかった。」 麻也には言葉もない。

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