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第7章の18

そんな気持ちが伝わったらしく、諒は抱き寄せたままの麻也の背を撫でてくれながら、 「俺も誓うよ。っていうか、麻也さん以外のヤツなんて、ホント意味ないんだから…」 いつしか、誓いのキス。そして、麻也の方からも、諒をぎゅっと抱きしめてしまった… 諒も、愛しげに、何度もキスしてくる…  そんな時に、麻也の携帯は鳴った。  須藤からで、明日は朝10時に事務所まで2人で来てほしいというのである。 「あれ、明日は午後2時から始まって、てっぺんまでじゃなかったでしたっけ? 」 ―うん、そうなんですけど、その前に物件の下見をしてもらいたいなと思って… 家具とか機材とかも決めなきゃいけませんしね… 「わかりました。行きます。諒にも言っときます。」 ーあと、曲の方どうなってますか、って木内さんが。 麻也は困って、 「それはまた明日ってことで…」 電話を切って諒に伝えると、 「嬉しいけど、忙しいね。」 と、夜も遅いので、諒もあくびをかみ殺しながら言う。 「じゃ、麻也さん、シャワー入って。」 「ええーっ、めんどくさい、朝じゃだめー? 」 「だめ。麻也さん、朝弱いんだもん。」 「酒が入ってるから危ないよ。」 と、麻也が逃げようとすると、諒は笑顔で、 「俺も一緒に入るから大丈夫♪ 」 「ええーっ、狭い…」 「麻也さんみたいでいいでしょ。」 「何だよそれ…」 「そのココロは『入るとキモチがイイでしょう』」 おあとがよろしいようで、と、諒はあきれ返っている麻也を抱きかかえてバスルームに向かった…

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