278 / 1053

第7章の36

 そして、 「大丈夫だよ。その前に真樹に殺されるって。」 「えーっ、それって可能性あるってこと? 」 「違うっ! 」 とはいうものの、またすぐに恋人モードに戻った諒は、 「福岡からメールいっぱい出すね。」 「うん。」 「じゃあ、2人が一緒になってから、離れて泊まるのは初めてだから、 寂しくならないおまじないしてあげる。」 「えっ、何? 」 突然降ってきたキスは、深く深く麻也を貪る。 諒の顏が離れると、 「これのどこがおまじないだよっ! 」 「続きはこちらで…」 と、こりない笑顔の諒に、ベッドルームに引っ張っていかれる…  今夜も、翌日を考えて、ひとつにはならなかったが…  すべてが終わって、お互い満足して抱き合っていると… 「…ねえねえ、麻也さんて、つけてる香水、エッジが効いてるけど、 何つけてるの? 」 「ん? どうして? 」 「でへ♪ 俺もお揃いにしたいと思って…離れていても同じ香りでいたいの…」 それを聞いて、麻也もすごく嬉しくなった。 「あのね、シャネルの『エゴイスト・プラチナム』。」 「エゴイストでプラチナム? 何か、すごく頑固そう…」 「でも俺らしいでしょ? 」 2人で大笑いしたが、 「うん。俺もそれつけたい。」 「じゃあ、明日つけてあげるよ。」 「んじゃ、追加を福岡のショップで買っちゃおう。嬉しい。 離れてても、同じ香りだねっ♪ 」 諒にまた頬ずりされる… (この章終わり)

ともだちにシェアしよう!