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第9章の45

 オフは明日から一週間だが、まったく音楽から離れてリフレッシュということはできないだろう… オフ後のスケジュールがびっしりだからだ。 少なくとも自分は、初のプロデュースの準備もあるから、諒よりもさらに忙しい。 …そして何より困るのは、まあ、ツアーをやったこともあり、メンバーの意見もまちまちだろうが、 今後の大まかな方針でさえ、ソングライティングの2人でさえ対立するだろうということだった。 今をピークとして、諒が特に好きな、グラムやそれに付随した傾向で行くのか、 それともポップな傾向でさらなる高みを目指すのか… まあ、現状維持を目指すのも難しいけれど…  そこに、黒のバスローブ姿の諒が戻ってきた。 「お先してましたぁ…」 と言うと、蒸しタオルで、麻也の下半身をきれいにしてくれた。 麻也も白のバスローブを羽織って、少しふらふらしながら立ち上がると、 諒は肩を貸してくれた。 そして、バスルームまで連れていってくれると、 腰がかなり疲れてしまった麻也が倒れたりしないよう、見守ってくれている。 よくあることなのに、なぜか麻也は恥ずかしくなってシャワーカーテンを閉めようとしたが、それは諒に阻止された。 「やだ…恥ずかしい…」 「だって見たいんだもん。」 仕方がないので後ろを向くと、 「まあ、可愛いおしり♪ 」 と触ってくる。 「もー、セクハラ禁止! 」 「麻也さんもセクハラ仕返せばいいんだよぉ…」 「そういう問題?! 」 麻也は一応、にらんでみたが、すぐ2人で吹き出してしまった。

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