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第9章の46
しばらく、ゆっくり洗っていると、諒が、
「今日の一次会はすみませんでした。あんなエラそうな態度で…」
「気にしてないよ。あの女の子が気にくわなかったんでしょ? 」
「うん。」
「わかりやすいなー。
あ、背中流してあげる、と、諒はスポンジを手に取ると、背中を優しく洗ってくれる。
「そういえば、ドンペリどうするの? 」
「麻也さん、今から飲みたい? 」
「いやー、今日はもう俺、疲れちゃった。」
「じゃあ、明日以降ということで。」
そして、背中を流し終えると、諒はその場を立っていってしまった。
どうやらシーツを替えてくれたらしい。洗濯機の音がする。
そして、諒は脱衣所に顔を出すと、髪まで洗い終わった麻也の全身を拭いてくれて、
バスローブを羽織った髪のタオルドライを手伝ってくれた。
それから、2人がかりでドライヤー…
「諒、ありがとう。何か飲んでから寝ない? 」
「あっ、俺、ビール飲みたい! 解禁! 」
とはいえ、早く寝たいので、冷蔵庫の前で、
麻也の方は椅子に腰かけての乾杯だった。
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