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第10章の21

麻也は恥ずかしくて、枕を取り上げると、ぶんぶんと振り回してしまった。 諒は嬉しそうにそれに打たれていたが、麻也の力が尽きてきたらしいところで枕を捕まえると、 床に放り投げてまた麻也にむしゃぶりついてきた… 「…麻也さんも…俺と同じ…気持ちなんだよね…」 麻也は諒に見守られながら… 最奥を諒の楔でうがたれ、快感の果てにその言葉を…聞いて…いた… 「…諒…」 その次は2人同時に、口にしていた。 「…愛してる…」  …何かが、…鳴っている… …でも、体は動かない… …でも、カーテンの隙間からは…!? 朝の光が…!!! 「電話だっ! 」 諒が全裸でリビングまで走っていく…ってもう10時! 「会議の時間じゃんよ…」 体が動かない麻也はとほほな気分だったが、 「はいっ! 申し訳ありません! 麻也さんと2人、すぐ出ます…」 諒が思い切り謝っているのが聞えてくる。 「麻也さん、早くシャワー浴びてっ!」 「動けないんだよっ! 責任取れよお…」 「まったくもう、しょうがないなあ…」 「会議前日に、中に入った諒が悪いんだろ…」 「入れてほしそうな顔をなさっていたアナタこそ…」 全裸のまま二人でおろおろしてしまったが、 最後は麻也が主導権を取らなければ気がすまない。だから、 「もう絶対入れさせてやんない。」 「ああん、麻也さんそれはダメ。おんぶしてあげるから許して…」 と、諒に協力してもらい、シャワーを浴びるとどうにか体が動いてきたので、2人は家を飛び出した。

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