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第10章の25
その後はタイアップの企画書とにらめっこしながら話が進んでいく。
諒が言いだして、まずはタイアップの1枚目と2枚目は、A面が麻也でB面が諒。
3枚目はその逆ということにした。
アルバムは今のところ、真樹が1曲、後は麻也と諒で5曲ずつという企画になった。
そして今度はレコード会社との会議…それが終わると、雑誌の取材もあり…
それを2日ほど繰り返すかたわら、麻也と諒は睡眠も削って曲を書いていた。
麻也はその間も、例のタイアップのための仕事にも直面していた。
まずはアイドルの「太賀鈴音(たいがすずね)」という女の子の、
デビュープロジェクトの早い段階から会議に呼ばれ、
プロジェクトのコンセプトを叩き込まれた。
プロデューサーからも、それにふさわしい曲を、とプレッシャーをかけられた。
(うーん、本当に俺が引き受けてよかったんだろうか…
普通、こういうのって、大御所とかがやるよね…)
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