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第18章の45★真実を隠し続ける麻也王子
それには真樹も驚いてしまい、
「い、いや、それくらいなら俺の部屋に…」
すると鈴木が、
「真樹さんも忙しいし、いつでも誰かいる社長の家の方が、
麻也さんも何かと便利ですよ。」
聞けば、鈴木が入社した頃は、まだ事務所に余裕がなかったこともあり、
若手のアーティストを社長宅に住まわせていたこともあるという。
麻也も思わず、
「でも、諒には何て…」
「それは社長に何とでも言ってもらいます。」
鈴木がきっぱりと言うと、真樹も、
「兄貴、それしかないんじゃない? 会社にもスタジオにも近いしさ…」
医師もそれを聞いて話がまとまったと思ったらしく、何かあったらまた…とお決まりの言葉で、三人は見送られた。
他に誰もいない待合室で、鈴木は早速電話をかけている。
大ごとになってしまったと、麻也はため息をついたが…
「…社長はOKだそうです。でも、話をしたいから、事務所に戻るように言われました…」
麻也には嫌な予感がした…
事務所に戻ると、麻也が想定していた最悪の事態が待っていた。社長と1対1の面談…
麻也はもうふらふらで、社長の前のソファに座るのがやっとだった。
鈴木から大体のことは聞いたという社長は心配そうに麻也に尋ねてきた。
「…麻也、ウチに下宿してもらうのはいいけど…」
と、切り出すと、ためらいがちに、
「…麻也、そんなに弱ってしまった本当の原因は何なんだ?…」
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