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第10章の31
…肩に手を置くと、ひざまずいていきながら、うなじ、そして背中へと諒は優しくくちづけをくれる。
「…麻也さん…うなじ…ヤバすぎ…」
さっきまでのいら立ちはどこへやら、結局は愛する諒の、弱い背中へのキスに感じてしまい、
麻也の方も、
「諒…くっ…はぁ…ちゃんと、チェック、し…て…」
「うん、麻也さん、ありがと…じゃあ、前も…チェック…するね…」
…諒の手で、一糸まとわぬ姿にされ、横たえられる…
「あら、麻也さん、つかれてるね。元気ないよ…って、ますます怪しい…」
「…今日は…気疲れの連続、だったから…あ…」
と、言っているうちに、諒の口に、音を立てて含まれる…
元気になる自信が全くなかったので、麻也は諒の目を見ることにして…
でも珍しく諒の挑発する眼も、優しく見守る瞳もそこにはなかった。
諒はひたすら、舌での愛撫に専念していて…
それも麻也には新鮮な眺めで…
諒の、わざと麻也を無視したような横顔にもそそられ…
…あっ…
「…あ…あ…あ…」
諒に、搾り取られてしまった…
これで身の潔白は、証明されたはず…
思わず、諒の頭に手を置いてしまう…
「諒、ありがとう…」
「さっきまで抵抗してたクセに♪」
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