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第10章の47

誰もフォローもしないので、麻也はあわてて、 「っていうか、俺もこの路線になったのはハタチ過ぎてからだもん。 それまでは女の子と遊んで…」 …って、みんなの前で未成年にすすめるのは良くないか… しかし、マネージャーは、にやりと笑い 「…控えめに言いますけど、おウワサは…けっこう…」 久しぶりに業界人に言われ…それはあの事件をやっぱり引っ張り出して… 麻也の胸は痛む。 無言になったのを別の意味に取ったらしい山口が、 「麻也君、いいじゃない、モテたもんは仕方ないんだから…」 麻也はそこで、なんとか笑みを作り、 「いや、諒の耳に入るとヤバいんで…いまだに過去のことで妬かれるから…」 「おっ、ラブラブだな…」 「そうなんですよ。だから、諒と俺は、男同士という次のステージにいるんですよ。」 「次のステージ?! 」 さっきも驚いたらしいメンバーたちは、大声をあげる。 何だか墓穴を掘ったような…でも、みんなその先を待っているのにも困った。 「ま、とにかく、若いうちは、お金は無くても女の子とプレゼントは寄ってくるカンジだったのが…」 「寄ってくるー!? 」 すると山口が、 「冬弥、聞いたか? 金使わなくても、女の子が寄ってくるし、 プレゼントも寄ってくるんだってさ。」 「そ、そんなもんなんですね…」 冬弥も本当にびっくりしているようだった。 有名人の2世によく聞くように、おこずかいをバラまいて、 取り巻きを引き連れてきたタイプなのかな、と麻也は思った。

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