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第18章の52★麻也王子の下宿生活?

 …周囲のはからいもあって、麻也のギター録りは二日間にわたることになった。 「…明日にはまとまると思うから…」 と作業終わりにみんなに約束すると、みんなはいつも通り了解してくれたが、 ちょっとおかしな空気も感じて麻也は困ってしまった… まあ、いつまでも自分の様子が戻らないのに、 真樹やマネージャー以外の事情を知らない人間が心配している感じで… 諒も直人も含めてというのが特に申し訳ないが…  この日も麻也は鈴木に送られて社長宅に帰ったが、 迎えてくれた大学生コンビの話によると、 ファンらしき男女が何人かこの家の様子をうかがっているようだったので、 この家で契約している警備会社のスタッフを呼んで見回りをしてもらったとのことだった。 「…そしたら…みんな諦めて帰ったみたいなんですけど…」 「でもありがとう。これからもそんな感じでよろしくね…」  部屋に入り、服のままベッドに横になると、もう動きたくなくなった。 見慣れぬ天井を眺めながら、麻也は、この不調が諒と話せないストレスのせいもあるのだろうと思った。 (この距離…ツアーまでに埋まらないもんかな…) (何より、諒が元気ないのも…嫌がられてもいいから、明日誰かに訊こうかなあ…) かなり遅い時間だったので、麻也はジーンズとシャツのまま、例の薬を流し込んで明かりを消した…  でもなかなか眠れない…

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