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第11章の8

 二人のあまりの驚きように、マズいと思ったらしい真樹はあわてて、 「やだな、2人とも…外部と遮断されてたからって、もう… まあ、そのうち本人から発表があると思うよ。キミタチのカンヅメが終わったら。」 「原因は何だったの…? 」 とにかく「麻也との関係継続」に燃える諒には、真樹の制止は耳に入らない。 「んもー、何か、また、友達とかに『忙しいなんていってツアー先で浮気してんじゃない?』 とかって吹き込まれて、彼女がおかしくなったみたいだよ。」 と言うと、唇をきゅっと結んだ。 それを見て、真樹もこの仕事ゆえに、恵理とは大変なところがあるのだろうと、諒はまた思い知らされる。 それで、笑いを取ろうとしなを作って 「諒子もやっぱりそれが不安なのよねぇ。アタシのダーリン、浮気っぽいしさあ…」 すると、麻也がむっとしたように、 「諒子ちゃんはライブの夜は誰とナニして過ごしているのかな? 」 「ああ、俺、帰るわ。」 「真樹! ちょっと待って! そんなつもりじゃ…」

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