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第11章の14

 …次の日は直人と鈴木が差し入れを持って来てくれ、 さらにその次の日はベンツが納車?になり、真樹の運転で少し近所をまわって気分転換に…?    そのおかげもあってか、作曲のカンヅメ期間は1日早く終わり、諒と早めにすり合わせもできたのだが…  …しかし、諒とすり合わせても、何だか自分の曲がイマイチな気が…麻也は頭を抱え込んだ。 「これが近々のシングルじゃ…ドラマのタイアップじゃ…」 「いや、麻也さんが悩む意味がわかんないよ。いい曲じゃん。 これで明日から肉付けしようよ。 須藤さんに報告電話入れるからね。一日早めて、って。」  諒の電話が終わると、2人は精も根も尽き果て、服のまま、ダブルベッドにダイブして、そのまま眠ってしまった…  武道館のビデオのリリースの宣伝を進めながら、アルバムの制作は進んでいったが… まずは、先行シングルとして発売されるドラマとのタイアップ曲「コーリング・エンジェル」に、 ミリオンセラーの期待が集まっていることが、麻也にはプレッシャーになってきていた。  もちろんメンバーやマネージャーなど麻也に本当に近い人間は、麻也の気持ちを思いやって何も言わない。  しかし、社長をはじめ、社内のムードからはひしひしと伝わってくる。当然、レコード会社や他の関係者からも…

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