早速ボブには撮影を頼み、麻也は他のメンバーと共に、髪とメークの直しに入ったが… ボブの指示はまあ細かく、結局麻也だけ目元を二回直した。 「オリエンタル、ったってなあ…兄貴は目がぱっちりしてるのがファンには人気なのになあ…」 と、真樹が言えば、直人も、 「よっぽどデビッド・ボウイとか、あと、女優のシャーロット・ランブリング？　 みたいな人が、西洋人でも切れ長の目だし、奥二重みたいなものなのにね… そういう人でも受けるんだから、麻也さんもいつものでいいのにね…」 「あれじゃあ、アジアらしさだけがウリのファッションモデルみたいだよ…」 「それにさ、諒もどうにかいじった方が、フロント２人が対照的になっていいのに…」 一足早く支度を終えた諒は、２人からは離れ、麻也の顏からは目をそらしていた。 それは、真樹は気づいていないのか、麻也が前のバンドで最初の頃にやっていたメークに良く似ていたから… いろんなことを思い起こさせられるようで、嫌だったからだ。 　ようやく準備が終わると、まず４人で全体写真。白づくめの衣装だが、麻也は指示の通りジャケットを変え、 角度をつけて、たくましい直人の横に立って細く見せるようにした。 　が、しかし、ボブの旅行記のためのポラロイド写真とはいえ、4人でのショットはあっと言う間に終了。 メンバーそれぞれのショットも適当なカンジ。 　…というわけで、ボブお待ちかねの麻也の撮影…