500 / 1053
第11章の41
真樹が諒にも声をかけ、他のスタッフたちとも一緒に控室に移動してティータイム…
すると直人が真剣に、
「麻也さん、明日は諒を休みにしてもらえませんかねえ…」
「どうして? 」
麻也の目はもう吊り上がっている。周りの空気が凍りつく。
が、友情に篤い直人は、
「い、いやあ、ベルネさんとのインタビューがちょっと長くなってもいいように、とか思って…」
本当は、その後、流れで飲みに…くらいは許されるかと思って直人は言ったのだが…
「ムリでしょ、このペースじゃ。」
冷ややかに麻也は言う。が、今度は真樹が、
「兄貴、俺からも頼むよ。諒はさ、ベルネさんに出会ったからすべてが始まった、みたいなわけじゃん。
兄貴が初めて見た俺らのライブを思い出してよ。
諒はああいう風に仕上がってたからこそ、兄貴の目に留まったんじゃないの? 」
「今、そんな話されても。」
怖っ、と部屋にいた全員が思ったほどだった。
「逆に、そんな大事な対談ならこの期間を外すべきなんじゃないの? 」
と、諒の顏も見ずに言う。
ともだちにシェアしよう!