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第11章の52

しかしベルネは、 「今度、柴田さんのいないとこで、カップルあるある話したいね。」 「何で俺がいちゃダメなんだよ。」 するとベルネは、 「だって、フツーの妻子持ちにわかるわけないもんねー? 」 「ねー。」 諒も同じような立場の人間と気持ちを共有するのはこんなに楽しいものかと思い始めている。 「ディープだなあ…」 と、柴田が恨めしそうにつぶやくと、携帯が鳴った。 「…清家くんからだよ、おい…」 みんなで笑ってしまった。 「あーもしもし。うん。今、ベルネと飲んでるよ。あと、ディスグラの諒くんがいる… 大丈夫だって。諒くんは彼氏持ちだろ? いいよ、ムリしなくて…あーっ、じゃあ待ってるよ…」 やりとりの一部始終を聞いている時の、ベルネのいたずらっ子のような表情が、何ともチャーミングだった。

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