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第11章の59
麻也が服を脱ぐのを手伝いながら、
「麻也さん、熱は? 」
「あんまりなかったよ。真樹も直人も大げさなんだよ…
諒を呼び戻そうかまで言われちゃって…」
そう言われれば、思ったよりは元気そうな気もするが…
「じゃあ、少し良くなったのかな? 」
「そうだね。さっき少し寝たのも良かったのかな…」
そう言いながらも、明るい電気の下で、無邪気な様子で一糸まとわぬ姿になり、
ベッドの上に乗るとうつぶせに横たわる麻也に、諒はかなりゾクっときてしまう。
が、何とか冷静さを装って、
「もう遅いし、麻也さんも体調イマイチだから、今日はショートコースで行くね。
腰から下。」
すると麻也は、
「ごめん、肩もバリバリだから少しだけやって…」
そう言う様子が本当につらそうだったので、諒はあわてて麻也の肩に手をやった。
「…お客さん、かなりこってますね…」
「でしょ? はー、気持ちいい~」
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