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第11章の67

「…麻也さん、愛してるっ! うぉ~!! 」 その声の後から、ごくっ、と麻也が飲みほしてくれる音がして、諒は嬉しさに麻也を抱き寄せようとしたが、 麻也は横に倒れ込んできた。 「麻也さん…大丈夫…? ごめん、俺つい調子にのっちゃって…」 黒髪をかきわけると、麻也は弱々しい表情で、 「俺、今日はもう限界…」 弱っているのに、こんなに自分の愛情を受け止めてくれるなんて…諒の愛しさはメーターを振り切る。 しかし、明日も仕事なのだから、麻也を休ませなければ… 「本当にごめん…あ…じゃあ、俺、蒸しタオルで体拭いてあげるから、ちょっと横になってて…」 と、手早くバスタオルをシーツの上に敷いて麻也の体を転がし、上から仮にタオルケットを掛けてやり、諒はバスルームに急いだが…  …戻ってくると…  麻也はもう、半分夢の中…あ…完全に…眠りに… 「起こしちゃまずいな…」 まずは目的を達成した諒は、ほっと胸を撫で下ろしたが… 「このまま朝までいってくれよ…」 <良いセックスは良い眠りを生むのだ>とオジサンたちは間違いなく言っていたのだ…

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